カナダ Express Entry 2026年11月3日改定
— CRS 150点・ジョブオファー点数の復活・LMIA不要
最終更新 2026年10月17日
カナダの永住権を目指している方は、2026年11月3日を覚えておいてください。カナダ移民・難民・市民権省(IRCC)は10月16日、Express Entryの点数(CRS)の計算方法の変更を発表しました。高賃金職業でのカナダ就労経験への加点、ジョブオファーの点数の復活、そしてジョブオファーの点数に必要だったLMIA要件の廃止が柱です。
· 高賃金職業のジョブオファーは50~100点。高賃金職業でのカナダ就労経験は、これまでの経験点に20~70点が上乗せされます。
· ジョブオファーで点数を得るのに、LMIAはもう必要ありません。
2025年3月に廃止されたジョブオファーの点数が、約20か月ぶりに復活します。すでにExpress Entryのプールに入っていて高賃金職業のジョブオファーがある方は、ジョブオファーの点数を受けるには11月3日より前にプロフィールを更新する必要があります。
高賃金職業かどうかは、給与ではなくNOCで決まります
高賃金職業かどうかは、ご自身の給与ではなく、その職業のNOCコードで決まります。IRCCは、同じNOCで働くカナダ全体の就業者の中位賃金が、全体の平均よりどれだけ高いかを見ています。
"It is not determined based on a person's specific job position or salary."
(個人の具体的な職位や給与で決まるものではありません。)
給与が高くてもNOCがリストになければ加点はなく、平均より低くてもNOCがリストにあれば点数が付きます。レベルは3つです。
| レベル | 基準 | ジョブオファー | 経験の加点 |
|---|---|---|---|
| レベル1 | 2倍以上 | 100 | +70 |
| レベル2 | 1.5倍以上2倍未満 | 70 | +40 |
| レベル3 | 1.3倍以上1.5倍未満 | 50 | +20 |
リストはJob Bank、Labour Force Survey(労働力調査)、Census of Population(国勢調査)の直近3年のデータで作られます。現在のリストは2023~2025年のデータに基づいており、3年のうち一度でも高いレベルに入っていれば、そのレベルが適用されます。対象はNOC TEER 0~3の職業です。
NOCは肩書きではなく、実際の業務内容で決まります。肩書きだけで選ぶと、点数の計算が最初からずれてしまうことがあります。
高賃金職業186件をNOCで検索
2026年11月3日時点で、高賃金職業は186件です。レベル1が31件、レベル2が89件、レベル3が66件です。
21231)や、看護師・開発者・会計士・大工といった職業名で検索できます。高賃金職業のNOCコード186件を検索する →
IRCCが挙げている例は次のとおりです。
| レベル | NOC | 職業 |
|---|---|---|
| レベル1 | 10010 | 財務マネージャー(Financial managers) |
| 41101 | 弁護士・ケベック公証人(Lawyers and Quebec notaries) | |
| 31101 | 外科専門医(Specialists in surgery) | |
| レベル2 | 21231 | ソフトウェアエンジニア・設計者(Software engineers and designers) |
| 31301 | 正看護師・精神科正看護師(Registered nurses and registered psychiatric nurses) | |
| 41220 | 中等学校教員(Secondary school teachers) | |
| レベル3 | 11100 | 会計監査人・会計士(Financial auditors and accountants) |
| 21200 | 建築家(Architects) | |
| 21101 | 化学者(Chemists) |
ジョブオファーの点数は最大100点
11月3日から、高賃金職業のジョブオファーに次の点数が付きます。配偶者の有無で変わりません。
| ジョブオファーの職業レベル | CRS点数 |
|---|---|
| レベル1(2倍以上) | 100 |
| レベル2(1.5倍以上2倍未満) | 70 |
| レベル3(1.3倍以上1.5倍未満) | 50 |
| 高賃金職業ではない場合 | 0 |
ジョブオファーは原則として、永住権を取得した後も少なくとも1年間、カナダでフルタイムで働く仕事であること、そしてIRCCのジョブオファー要件を満たすことが必要です。一部の熟練技能職や、公的医療サービスを提供する医師には別の基準がある場合もあります。契約書があるだけで点数が確定するわけではなく、要件を満たしているか、真正なオファーかは審査で確認されます。
高賃金職業でのカナダ就労経験に20~70点を上乗せ
これまでのカナダ就労期間の点数は変わりません。
| カナダ就労経験の期間 | 配偶者同伴(最大70) | 配偶者なし(最大80) |
|---|---|---|
| 1年未満 | 0 | 0 |
| 1年 | 35 | 40 |
| 2年 | 46 | 53 |
| 3年 | 56 | 64 |
| 4年 | 63 | 72 |
| 5年以上 | 70 | 80 |
これに加えて、高賃金職業でのカナダ就労経験が12か月(1,560時間)以上あれば、次の点数が上乗せされます。
| 適格な高賃金職業での経験 | 加点 |
|---|---|
| レベル1の職業で12か月以上 | +70 |
| 70点の対象とならない場合:レベル2以上の職業で合計12か月以上 | +40 |
| 上記の対象とならない場合:レベル3以上の職業で合計12か月以上 | +20 |
| 適格な高賃金職業での経験が12か月未満 | 0 |
経験は連続していなくても合算できます。フルタイムに相当するパートタイムも認められ、複数の高賃金職業での経験を合わせることもできます。ただし、同時に2か所で働いていた期間は週30時間までしか数えられません。対象は原則として、直近10年以内にカナダで得たTEER 0~3の経験です。
就労期間40点 + 高賃金の加点70点 = 110点
カナダ就労経験が5年以上で、そのうちレベル1の職業での経験が12か月以上あれば、最大150点(配偶者同伴の場合は140点)です。
ジョブオファーの点数と経験の点数は合算されません
新しい項目では、経験の点数とジョブオファーの点数のうち、高い方だけが適用されます。
"You can only receive points for Canadian work experience or an eligible job offer, not both."
(カナダ就労経験または適格なジョブオファーのいずれか一方でしか点数を受け取れません。)
| 経路 | 配偶者同伴 | 配偶者なし |
|---|---|---|
| カナダ就労経験 | 140(就労期間70 + 高賃金70) | 150(就労期間80 + 高賃金70) |
| 適格なジョブオファー | 100 | 100 |
たとえば経験の経路で110点、さらにレベル1のジョブオファー(100点)もある場合、適用されるのは210点ではなく110点です。どちらが高いかはIRCCが自動で判断します。
LMIAが不要に — プログラム適格性との違い
11月3日から、ジョブオファーで点数を得るのにLMIAは必要ありません。LMIAがあっても加点や優先はありません。今の勤務先でも新しい勤務先でも、既存のポジションでも新しいポジションでも、要件を満たせば対象になり得ます。
FSWP・FSTPのプログラム適格性を満たすためのジョブオファーについても、LMIA関連の要件を免除する一時的な公共政策が出ています。ただし、11月3日以降に招待(ITA)を受け、その政策の条件を満たす場合に適用されると説明されています。
LMIAが不要になった代わりに、永住権の審査でジョブオファーが真正かどうかが確認されます。
| 審査の対象 | 審査官が確認する事項 |
|---|---|
| 雇用主 | 実際に事業を行っているか · 提示した条件を履行できるか · その雇用が事業上の必要に基づくものか · 雇用および採用に関する法令を遵守しているか |
| ご本人 | その業務を行う資格と能力があるか · 実際にそのオファーを受けて働く見込みがあるか |
ジョブオファーは、プログラム適格性とCRSの点数という2つの場面で使われ、それぞれ基準が異なります。
| 高賃金職業である必要がありますか? | |
|---|---|
| FSWP/FSTPのプログラム適格性に用いるジョブオファー | いいえ — 適格なTEER 0・1・2・3の職業であれば可 |
| CRSの点数に用いるジョブオファー | はい — 指定された高賃金職業のみ |
高賃金リストにない職業のジョブオファーでも、FSWP・FSTPの適格性には使えますが、CRSの点数は0点です。また、FSTPには独自の職業要件と経験要件があるため、TEER 0~3のオファーなら必ずFSTPの対象になるわけではありません。
LMIAがない場合のプロフィール入力(適用時期に注意)
IRCCによると、11月3日に規定は変わりますが、オンラインシステムはすぐには変わりません。そのため、LMIAが不要なジョブオファーでも、プロフィールのWork historyに次の値を入力するよう案内しています。
| 質問/項目 | 入力内容 |
|---|---|
| Was a positive LMIA issued for the job offer in Canada? | Yes |
| LMIA Number | 00000 |
| LMIA Issuance Date | 2026-01-01 |
| LMIA Expiry Date | 2029-01-01 |
LMIAがないのに「Yes」を選ぶのは不自然に見えるかもしれませんが、IRCCが公式サイトで案内している暫定的な入力方法です。ただし、いつから適用されるかは必ず確認してください。
· 11月3日より前にプロフィールを修正する場合は、その時点の実際の画面とIRCCの最新の案内を先に確認してください。
· 実際にLMIAをお持ちの場合は、実際の番号と日付を入力してください。
· 参考にしたIRCCの案内ページは、日付が見える形でスクリーンショットを保存しておいてください。
判断に迷う場合は、入力する前にお気軽にご相談ください。一緒に確認します。
11月3日までのチェックリストと抽選の日程
□ NOCコードが実際の業務内容と合っているか(肩書きではなく業務で) □ そのNOCが高賃金リストのどのレベルか → K2の検索ページ □ カナダ就労経験の月数と時間数(同時就労は週30時間まで) □ ジョブオファーの点数を受けるには → 11月3日より前にオファー情報を更新 □ LMIAのないオファーは → 入力時期とIRCCの最新案内を先に確認 □ カナダ就労経験の点数は自動で再計算(手続き不要) □ 11月3日以降、新しい点数とプログラム適格性を再確認
カナダ就労経験の点数は自動で再計算されますが、ジョブオファーの点数はご自身でプロフィールを更新しないと反映されません。
11月3日にIRCCがすべてのプロフィールの点数を再計算し、これに最大2週間かかる可能性があります。その間、招待(ITA)の抽選は止まり、計算が終わり次第再開されます。正確な再開日はまだ発表されていません。
K2 Canadaの分析
今回の改定でCRSの点数が上がっても、招待(ITA)が保証されるわけではありません。多くの候補者が同時に加点されるため、実際の招待ラインはプールの構成や抽選の種類によって変わり得ます。
カナダ就労経験が1年あれば誰でも加点されるわけでもありません。指定された高賃金NOCでの適格な経験かどうかを、まず確認する必要があります。
高賃金NOCのリストは今後変わる可能性があります。ただし、ITAを受けた場合は、招待時点で適用されていた職業レベルが維持されます。カテゴリー別抽選への影響は、まだ発表されていません。
よくあるご質問
Express Entryの変更はいつから適用されますか?
2026年11月3日からです。発表は2026年10月16日でした。
給与が高ければ、高賃金職業になりますか?
いいえ。ご自身の給与ではなく、NOCごとのカナダ全国の中位賃金で決まります。
ジョブオファーの点数と経験の点数を、両方受け取れますか?
いいえ。高い方の1つだけが適用されます。新しい項目の上限は、配偶者なしで150点、配偶者同伴で140点です。
LMIAがないと、ジョブオファーの点数は得られませんか?
11月3日からは、高賃金職業のジョブオファーであればLMIAなしで点数が得られます。ただし、オファーの真正性やその他の要件は引き続き審査されます。
プロフィールを作り直す必要がありますか?
いいえ。既存のプロフィールは自動で再計算されます。ジョブオファーの点数を受けるには、11月3日より前にオファー情報を更新してください。
すでにITAを受けましたが、リストが変わったらどうなりますか?
招待を受けた日に適用されていた職業レベルがそのまま維持されます。その後レベルが下がったりリストから外れたりしても、すでに受けた招待には影響ありません。
州推薦を受けていますが、影響はありますか?
州推薦の600点は変わらないため、実質的に影響はありません。
2026 Changes to points for Canadian work experience and job offers in the Express Entry system — IRCC
High-wage occupations — IRCC
Canada refocusing Express Entry on top talent that drives economic growth — IRCC news release (2026-10-16)
Changes to Express Entry for high-wage occupations — IRCC backgrounder (2026-10-16)
本記事は2026年10月16日時点で公開されているIRCCの資料に基づく一般的な情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。法令・公共政策およびオンラインの入力指針は変更される可能性があり、結果を保証するものではありません。申請の前に必ずIRCCの公式発表をご確認ください。